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リワークとは

当院のリワークプログラムでは,うつ病等で休職中の方に対して,「よりよい職場復帰」ができるよう支援をしています.

対人ストレスへの対処,コミュニケーションの方法を学ぶことによって,休職前と同じような環境に身を置いても,うつ病を再発させず,むしろ,よりよい状態で働くことを目指します.
 

うつ病の患者さんは,病気が少し良くなると,もう大丈夫だ,早く復職したいと考える傾向が多いのですが,焦りは禁物です.中途半端な状態で復職すると,うつ病が再発,悪化して再休職ということになりかねません.

 

休職したことは不本意だったかもしれませんが,見方を変えれば,休んでいる間にこれまでの働き方や生活パターンを見直し,よりよい働き方,生き方を再考するチャンスでもあります.リワークプログラムを利用してじっくりリハビリをおこない,復職に臨みましょう.

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​概要

平日,毎朝きちんと起床し,リワークプログラムに通うことで生活リズムが整います.
プログラム全体を通じておこなわれる自主課題では,集中力や体力の回復を図ります.通い慣れてきた頃には,うつ病の管理や再発予防を目的とした疾病教育講座,認知行動療法,ストレスマネジメント講座,コミュニケーション力の養成,などに参加します.
すべて修了するのに必要な期間は順調に進めばおよそ3ヶ月半です.

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認知行動療法

当院のリワークプログラムでは,いくつかある認知行動療法の技法のうち,シンプルで,治療効果の高い「行動活性化」を主に学んでいただけます.行動活性化について簡単に説明します.
行動活性化では,
うつ病の患者さんにみられやすい行動パターン(将来への不安や,過去の後悔,不快な出来事などを何度も反復して考えつづける(反すう),今するべきことを先延ばしにする(回避))
ことに気づき,
目的に応じた行動を増やすことで気分が改善することを学び,実践していきます.
ただ,うつ病の患者さんは疲れやすいので,やみくもに行動を増やすのは良くありません.事前にどのような行動をどのくらいおこなうか計画を立てます.はじめは,少しずつですが,徐々に行動量を増やしていくと,気分に依存せず行動できるようになります.

​スケジュール(例)

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プログラムの流れ

当院のリワークプログラムは,5つのSTEPに分かれています.

STEP1
週3日午前のみ通所します.
通所自体に慣れましょう.設定した自主課題に取り組みます.必要に応じて個別面談が実施されます.
 ↓
STEP2
週5日午前のみ通所します.
STEP1と同じですが,毎日通所する分,負荷が高くなります.
欠席・遅刻がなければ次のSTEPに上がります.
 ↓
STEP3
週5日午前に加え,週2回午後も通所します.
午前中は自主課題に取り組みます.午後から,「行動活性化」全8回に取り組みます.
欠席・遅刻がなく(ほとんどなく),行動活性化を修了すれば次のSTEPに上がります.
 ↓
STEP4
週5日午前・午後とも通所します.
午前中は自主課題に取り組みます.午後から,「ストレスマネジメント講座」全8回や,集団でのプログラム(グループディスカッション,オフィスワーク),運動プログラムに参加します.
欠席・遅刻がなく(ほとんどなく),ストレスマネジメント講座を修了した上で,集団のプログラムでの状況を総合的に判断し,次のSTEPに上がります.
 ↓
STEP5
週5日午前・午後とも通所します.
総仕上げ的に,これまでの学びの総復習をおこない,再発のサインとして気をつけておくべき症状の点検やとるべき対応をまとめます.STEP4に引き続きグループディスカッションやオフィスワークに積極的に参加し,集団での雰囲気づくりや進行をサポートする役割を担います.
職場復帰に必要な調整もおこなっていきましょう.

リワークに参加するには

当院に通院している患者さんだけでなく、他院から主治医を変えずに利用いただけます.

その場合、主治医にリワーク利用を相談した後に、まずはお電話06-6473-3927いただき,リワークの見学・説明の予約を取ってください。

診療情報提供書は、見学・説明の後に、リワークを利用する方針が決まった段階で大丈夫です。

リワークプログラムは健康保険の適用となります.自立支援医療制度を利用している場合は,これも適用となります.

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